こんにちは、あやです。皆さんは猫が便秘になりやすい動物だってご存じですか??『そこまで大騒ぎするほどの事じゃないでしょ??』と油断していると、重篤な病気になってしまう事も・・・。
そこで今回は、便秘の原因・便秘改善にオススメのキャットフードもご紹介します。
猫の便秘の原因
実は、2〜3日排便が無ければ、完全な便秘といえます。
一言で便秘と言っても、原因や症状は様々です。その中でも代表的な例をいくつかご紹介します。
水分不足
猫はあまり水を飲まない傾向があるため、便が硬くなりやすいです。水を飲んでもらう工夫として例えば、
- よく通る場所に水を置いてみる
- こまめにキレイな水に取り替える
- 自動給水機を置く
- 食事をドライフードからウェットフードに変更する
- 食事をふやかせてから与える
などがあります。尿路疾患にならない為にも、積極的に水を与えてみましょう。
尿路疾患で代表的な【膀胱炎】が気になる方は、こちらの記事をチェックしてみましょう。
ストレス
猫は、新居の引越しや、トイレが汚いなどの環境の変化にとても敏感です。少しの変化でも精神的ストレスを抱えると便秘になりやすい傾向があります。他にも、
- 食事が合っていない
- 加齢による腸機能の低下
なども考えられます。
便秘とは反対に【下痢】でお悩みの方も多いと思います。こちらの記事が参考になりますよ。
便秘を放っておくとどうなるの?
もし、便秘を放っておくとどうなるのでしょう??巨大結腸症という重篤な病気にかかってしまうかもしれません・・・!
巨大結腸症ってどんな病気?
巨大結腸症とは重症化した便秘からおきる病気です。結腸が拡張し、排便困難となり、慢性的に重い便秘を引き起こします。
その結果、結腸内に過度な便が溜まり、ひどい場合は手術に至るケースも・・・。
巨大結腸症の主な症状は、
- 便意はあるが、便がなかなか出ない
- 頻繁な排便行為
- 嘔吐、食欲不振
- 疲れやすい
などが挙げられます。
後天性の巨大結腸症は、壮齢〜高齢の猫に多く、なかなか便が出ずに排便姿勢が長時間続きます。
また、突然発症する突発性の巨大結腸症について、原因はまだ明らかにされていません。
原因は?
- 先天性
- 外傷
- 機能的障害
などが挙げられます。
病気や不調の事を知っておくと、いざという時に安心ですよね。
便秘改善にオススメのキャットフードを選ぶ基準とは?
- 適切な食物繊維
- 適切な脂質
- 消化が良く高タンパク
適切な食物繊維
食物繊維には、腸の働きを整える作用があります。不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2つに分けられます。
- 不溶性食物繊維とは、水に溶けない食物繊維です。胃や腸の水分で大きく膨らみ、腸を刺激し蠕動運動を活発にして、排便を促進します。
- 水溶性食物繊維とは、水に溶ける食物繊維です。小腸の栄養の吸収の速度を緩やかにし、食後の血糖値の上昇を抑える効果があります。
適切な脂質
適切な量の脂質はエネルギー源としての役割があります。その他にも、細胞膜やホルモンの材料となり、脂溶性のビタミン(ビタミンA、D、E、K)の吸収を助けます。
- 飽和脂肪酸
- 不飽和脂肪酸
主にアジ、サバ、カツオなどの青魚に多く含まれています。ただし、これらの魚ばかり食べていると「黄色脂肪症(イエローファット)」という病気にかかる可能性があるので注意が必要です。
必須脂肪酸
必須脂肪酸とは、猫の体内で合成することができず、食事で摂取する必要がある脂肪酸のことです。「オメガ6脂肪酸」と「オメガ3脂肪酸」に分類されます。
- オメガ6脂肪酸→リノール酸・アラキドン酸
- オメガ3脂肪酸→a-リノレン酸・EPA・DHA
これらが不足すると、
- 皮膚の乾燥
- 脱毛
- 脂肪肝
- 免疫不全
- 血栓形成
- 血小板の減少
などの症状を引き起こします。
リノール酸
植物油に多く含まれている不飽和脂肪酸です。大豆油、えごま油などに含まれています。
また、リノール酸から合成されるアラキドン酸にはアレルギー症状を強める作用があるため、過剰な摂取には注意する必要があります。
アラキドン酸
人や犬はリノール酸からアラキドン酸を合成することが出来ますが、猫は合成することが出来ないので、食事で摂取する必要があります。
アラキドン酸はアジ・サバ・カツオなどの動物性脂肪の中にしか含まれていません。
ただ、脂質は炭水化物、タンパク質と比べると1gのカロリーが高いので、摂取量には気を付ける必要があります。
脂質は1g=9kcal、タンパク質・炭水化物は1g=4kcalです。
肥満に問題がなければ、キャットフード成分表の15〜20%がオススメです。
消化がよく高タンパク
肉・魚を多く使用したキャットフードは、消化吸収に優れており、猫の体内で効率的にエネルギーになります。
これにより、便の量を減らす効果が期待できるので、腸内に便が溜まりにくくなります。
キャットフードを選ぶには、コツがあります。5分で読めます。
便秘改善にオススメのキャットフード
①療養食として勧められるロイヤルカナン
便秘の猫に与えることを目的として、特別に成分が調整された療養食です。高消化性の原材料を使用し、可溶性食物繊維の含有量を調整しています。
摂取に関しては、獣医師の指示に従い、個体差や活動量に応じて与えてください。
与えている間は、定期的に診察を受けましょう。
成分表(単位:400kcal)
タンパク質 | 31.9g |
脂質 | 15.4g |
炭水化物 | 38.8g |
食物繊維 | 12.0g |
②適切なバランスで配合されたヒルズ[i/d]
自然由来の可溶性食物繊維と不溶性食物繊維を適切なバランスで配合した特別な療養食です。
摂取に関しては、獣医師の指示に従い、個体差や活動量に応じて与えてください。
与えている間は、定期的に診察を受けましょう。
成分表(1缶82gあたり)
カロリー | 78kcal |
タンパク質 | 6.5%以上 |
脂質 | 3.0%以上 |
粗繊維 | 2.0%以下 |
水分量 | 85.0%以下 |
③無添加で安心のモグニャン
香ばしい白身魚が特徴的なキャットフードです。無添加なので安心して食べられます。
白身魚の良質な脂質と、サツマイモやリンゴ、かぼちゃなどの食物繊維も含まれているので、便秘改善にもオススメのキャットフードです。
ただ、モグニャンの匂いや魚が苦手という猫もいます。その場合、原材料に肉を多く使用しているものを選んでみましょう。
1日の給与量(公式)
1日の分量は袋の裏面に記載されてます。
成猫
体重 | 1日の給与量 |
2.5kg未満 | 35〜45g |
2.5〜3.5kg | 45〜55g |
3.5〜5kg | 55〜70g |
5〜6.5kg | 70〜85g |
6.5〜8kg | 85〜110g |
8〜10kg | 110〜130g |
子猫
月齢 | 1日の給与量 |
2ヶ月未満 | 35〜50g |
2〜3ヶ月 | 50〜60g |
3〜4ヶ月 | 60〜70g |
4〜6ヶ月 | 70〜80g |
6〜10ヶ月 | 80〜90g |
10〜12ヶ月 | 90〜100g |
成分表
カロリー(100gあたり) | 365kcal |
粗タンパク質 | 30% |
脂質 | 16% |
粗繊維 | 3.5% |
水分量 | 7% |
同じく無添加で、日本産・獣医師監修・グレインフリーの【レガリエ】もオススメです。おなかの調子を整える成分も配合しています。
まとめ
- 猫はあまり水を飲まない傾向があるため、便秘になりやすい
- たかが便秘と軽く見ていると、重篤な病気になることもある
- いくら身体に良い成分でも、適度な量には気をつける
- 栄養バランスを考えたキャットフードを与えるのが大事
- 療養食を選ぶときは、原材料と成分に気をつけて選ぶ
- 療法食をあげる場合は、獣医師の指示に従う
たかが便秘と軽く見ていると、猫にとっては身体に大きな負担がかかり、病気につながってしまいます。便秘で苦しんでいる愛猫の姿を見るのは、こっちまで苦しくなってしまいますよね。便秘改善に役立つキャットフード選び、ぜひ参考にしてみて下さいね。