こんにちは、あやです。今回は、猫がちゅーるを食べない理由を探っていきたいと思います。
CAIOちゅ~るといえば、今にも口ずさんでしまいそうなあのCMの印象が強いですよね。美味しそうに食べる姿を近くで見たくて買ったのに、なぜうちの子はちゅーるを食べないの?猫には人間が知らなかった習性がまだまだたくさんありました。
ちゅーるに対する猫の反応
CIAOちゅ~るといえば、あの可愛らしいCMが印象的ですよね。ちゅ~るちゅ~るチャオちゅ~る♪という、つい口ずさんでしまうような音楽です。猫ちゃんがちゅーるを美味しそうに食べる姿を見ると、我が家でもあの姿を目の前で見たいと思った方も多いでしょう。
実際、ちゅーるを愛してやまない猫ちゃんが多く、SNSではこんな声が上がっています。
- 一日に何度でもおねだり
- とにかく食べっぷりがすごい
- これだけは同居する他猫に負けず独り占め
- 見せただけで大興奮
こんなにもちゅーるは人気なんですね。自宅でちゅーるの威力を見られなかった飼い主さんにとっては驚きですよね。ちゅーるを食べなかった我が子は何か問題でもあるのかしら?何か理由があるのかしら?と心配にもなってきます。
でも安心してください。一方ではこんな声もありました。
- せっかく買ったのに食べない
- あのCMに憧れたけど食べなかった
- とにかく無視
- 結局カリカリのキャットフードしか食べない
- 4匹のうち2匹は食べない
- 一回目しか食べなかった
- カリカリのキャットフードもちゅーるも食べない
ちゅーるに対してかなりドライな態度を取り続ける猫ちゃんたちが多数いました。そしてこんな猫ちゃんもいました。
食べ物に対する猫の感覚
猫が感じるのは塩味・酸味・苦味
食べ物や飲み物の味を感じとるのは舌にある味蕾(みらい)という部分です。これは人間や犬にもあります。人間の味蕾は約一万個、猫の味蕾は約500個です。人間の20分の1しかないのです。
猫が感じるのは塩味・酸味・苦味です。人間と違うのは甘みを感じないところです。もともと肉食動物であったため、穀物による糖分の甘みを感じる場面がなかったためです。
しかし、肉や魚に含まれるたんぱく質が分解してできたアミノ酸からの甘みはお好みのようです。
塩味はほとんど感じないようです。獲物の肉の中に塩分が含まれていたので、塩味についてはあまり感じる必要がなかったのです。
酸味は感じやすいようです。肉にはリン酸・カルボン酸という酸が含まれています。この酸味を感じることにより中毒を起こさないようにしています。
次に感じるのは苦味です。野生の猫は獲物を捕らえてその肉を食べてきました。肉は腐ってくると苦味が出てきます。猫は苦味を感じて肉が腐っていないかどうかを判断しているのです。
さらに、毒のある植物の苦味も感じます。もともと肉を食べていた猫が植物の苦味に対応するのは不思議ですよね。
猫は苦味の成分であるキニーネ・カフェイン・タンニン酸など12種類の苦味を感じ、他の動物よりも苦味を感じることができます。
猫はにおいで判断する
猫は生活の中で嗅覚を使っていることが多い動物です。
子猫は生まれてすぐに嗅覚という器官を使い、母親の乳首を探します。母親の乳首のにおいを覚えると同時に、乳首に自分のにおいをつけて自分だけの乳首を認識することができます。
人間よりも味覚が劣っているため、味覚を嗅覚でカバーしているところもあるようです。食べ物が腐っていないか、毒が入っていないか、食べて良いものと悪いものを嗅覚で判断しています。
ちゅーるを作っているメーカーのいなばは新鮮な原料をすばやく充填・殺菌しているので、猫ちゃんがにおいや味を気に入っているのではないかとのことです。
ちゅーるの原材料に書かれている○○エキスという表示だけでいいにおいがしそうですが、ちゅーるの原料そのものの処理にも工夫がなされているのですね。
ちゅーるの種類は80種類以上ということなので、もしかしたらこの中に好きなにおいのちゅーるがあるかもしれません。
猫は柔らかくて粘りの少ないものを好む
猫は柔らかく粘りの少ない食べものを好むようです。これは猫がご飯を丸のみで食べることが関係しています。野生では獲物を狩り、肉をかみ切って飲み込むことがほとんどでした。
固い食べ物を丸のみにしたとき、飲み込みにくく喉に引っかかってしまうことも考えられます。柔らかい食べ物は喉に引っかかったりすることがなく、飲み込みやすいので安全です。
粘りも同じように、猫はご飯を丸のみにするので喉にくっつくような粘りがあると食べにくいのでしょう。
ちゅーるはもちろん固さもなく粘りもない少ない液体です。添加物の中には、増粘剤(加工でん粉)が入っており、適度な粘りやとろみがついています。食感だけにスポットをあてると猫ちゃんには人気なはずですよね。
食いつきに差があるのは、やはり味の好みや生活習慣による個体差なのでしょうか。
猫は食べ物の温度を気にする
猫が好む温度は人肌より少し熱めの40~45度くらいです。これは猫がもともと狩りをする動物で、獲物をとらえたときの獲物の体の温度に近いためです。
また、冷たい食べ物は拒絶する猫が多いようです。冷たい食べものは、獲物を捕らえてから時間が経ち、腐っていたり毒がある可能性が高くなります。
この習性があるので、ご飯やおやつは冷たいものよりも温かいものを好む猫が多いようです。
さらに、冷たい食べ物は胃を冷やします。消化に必要な胃酸や消化酵素が作られることを抑えてしまいます。冷えて消化機能が落ちると、食べ物が胃の中に残り気持ち悪さや吐き戻し、口臭の原因にもなります。
ちゅーるはペットショップやホームセンター、スーパーの食品コーナーの中に売っていることが多く、場所によっては冷えてしまっていることがあります。
猫ちゃんにちゅーるを与えるときには常温にしておくか、レンジや湯せんで人肌程度に温めることをおすすめします。
温めたことにより、においも増し、嗅覚の鋭い猫にとっては食欲をそそられるかもしれません。
猫の習性と食事の関係
子猫時代の食生活
猫は生まれてから3か月くらいまでに多く食べたものを好む傾向があります。生まれて3か月くらいまでに食べなかったものには、その後も興味を持たない傾向があるようです。
子猫のうちから味の濃いものや人間の食べものなどを食べている猫ちゃんは、成猫になっても色々な味の食べ物を警戒することなく食べます。
カリカリのドライフードしか食べない猫ちゃんは、子猫の頃からカリカリのドライフードだったのではないでしょうか。栄養バランスを考えた飼い主さんの愛情がたっぷり感じられますね。
猫は本能で栄養バランスを知っている
猫は食べ物の栄養バランスを本能的に判断しています。猫は生きるために必要である3大栄養素のたんぱく質・炭水化物・脂質のバランスが大事だということがわかっています。
猫はもともと狩りをする動物で、獲物を捕らえて栄養をとっていました。獲物が捕れる日もあれば捕れない日もあります。その時々で自分の体に必要な栄養素を取り、栄養バランスを崩さないようにしていました。
ちゅーるの添加物には、タンパク質を分解したものやオリゴ糖、植物性由来の食用油、カルシウム、鉄、ナトリウム、ビタミンEといった猫ちゃんに必要な栄養素が入っています。
猫ちゃんがちゅーるを食べないのは、普段から栄養がバランスがうまく満たされているからかもしれませんね。
ネオフィリアという習性
猫にはネオフィリアという習性があります。これ、人間にもある性質です。ネオフィリアとは新しいものを好むという意味だそうです。
猫は食べ物に興味があり、たくさんの種類のものを食べたほうが生きるために有利だと考えています。その一方で、ご飯の形や食感などが好きではないと食べないことがあり、新しい形や食感のご飯を急に食べたがることもあります。
一般的には、猫がご飯を食べたり食べなかったりすることや、食べていたものを急に食べなくなるというのはネオフィリアが関係しているようです。
ネオフォビアという習性
猫にはネオフォビアという習性もあります。新奇恐怖症とも呼ばれます。これまた私たち人間にも備わっているとのことです。ネオフォビアとは、新しく体験することや新しい環境、初めて会う人に対して恐怖を感じることだそうです。
猫がネオフォビアになるのは、初めての食べ物には何が含まれているのか警戒するときです。
新しい食べ物に出会ったときにはかなり警戒しますよね。最初に色や形を見て、その次に香りをチェックして、恐る恐るその食べ物を口に入れる、ワクワクとドキドキの連続ですね。
人間は初めて食べる物に対してだいたいの安全を確認できます。野生の猫は獲物を捕らえたり、食べられるものを見つけた時、全ての食べ物が安全という保障はありません。
家で飼われている猫ちゃんでさえも、飼い主さんが与えてくれるご飯やおやつが猫ちゃんにとっては初めてだったりすると安全というわけではなくなってしまいます。
猫はもともと少食である
猫はもともと少しずつ何回かに分けて食べる習性があるようです。
何か嫌なことがあったあとに、ご飯を食べないこともあります。それは野生としての習性が関係しているようです。
野生では毎日獲物を捕らえて食べれるわけではありません。獲物を捕えたときだけ食べる生活だったので、食べるときと食べないときがあるのは本能として当たり前のようです。
ただ、個体差があり、その野生のころの習性が強く残っている猫ちゃんもいればそうでない猫ちゃんもいます。
食欲がないのは体調のせい?
ご飯を食べているなら安心です。いつも与えているおやつが食べられているならこれも安心です。ご飯もおやつも食べない場合は注意が必要です。
ちゅーるを食べないからといって体調が悪いわけではありませんが、ちゅーるを食べないときにたまたま体調がすぐれないときもあるでしょう。日をかえて元気いっぱいなときやご機嫌なときにちゅーるを与えてみるのはいかがでしょうか。
まとめ
- ちゅーるを食べる猫もいれば食べない猫もいる
- 食べる物には好みやにおい、食感、温度が関係する
- 食事には猫の習性が関係している
- 食欲がないのは体調による場合もある
あんなに人気のちゅーるを食べなかったことは、少しばかりショックかもしれませんが、猫ちゃんには好みや習性があり、猫ちゃんなりの理由があったようです。
これを機に、猫ちゃんとたくさんコミュニケーションをとり、味の好みなどを探ってみてくださいね。きっと猫ちゃんの大好きなおやつが見つかるはずです。