猫の肥満に悩まされている飼い主さん、どんなキャットフードをあげればいいかお悩みではないですか?ダイエットが必要な猫のキャットフード選びはもちろんのこと、他にも気を付けたい点があります。
今回は猫の肥満とダイエットについて解説をしていきます。
猫の肥満のリスクとは
人間と同様に、猫にとっても肥満は万病のもとです。肥満によって、以下の病気やケガにつながる可能性が高くなってしまいます。
糖尿病/高血圧/心臓病/呼吸器の病気/関節炎/椎間板ヘルニア/じん帯断裂など
また、太りすぎた猫は身体をうまく丸めることができないので、毛づくろいが行き届かず、皮膚病にかかるリスクも高くなります。
もしも猫が既に肥満である場合、固く絞ったタオルなどで身体を拭いてあげるなど清潔を保つよう注意する必要があります。
肥満を判断する方法
週齢・月齢と平均体重
猫は1年で人間の20歳相当まで成長し、成猫になります。そこで成長がストップするため、1歳時の体重が適正体重の目安と考えることができます。
週齢・月齢 | 平均体重 |
生後0週 | 100g前後 |
生後1カ月 | 150~200g |
生後12カ月 | 3.0~5.0kg |
週齢・月齢別の平均体重は表のとおりです。
ですが、人間でも身長が高い低いの差があるように、猫にも個体差があるため、一概に体重のみで肥満を判断することはできません。
BCS(ボディコンシャススコア)
人間の場合、BMI(ボディマスインデックス)という肥満度を表す指標を耳にしたことがあるかもしれませんが、実は猫や犬にも同様の指標があります。
犬や猫の場合、BCS(ボディコンシャススコア)という指標があり、これは見た目と触った時の感触で適正な状態かどうか判断します。
動物病院に行くと、体重の測定とともに猫のお腹あたりを包むように触っていますよね。あれは猫をかわいがってくれているだけでなく、BCSを評価してくれているのです。
以下のチェックシートを参考に、おうちの猫の肥満度チェックをしてみてください。
見た目としては、
- 腰のくびれが明らか
- 腰の巻き上がりがややある
触った感触は、
- 肋骨は見えないが容易に触れる
といった状態である4~5の段階が適正です。
愛猫をなでたりブラッシングしたりする時に、毎日お腹周りのお肉の付き具合も見てあげると健康管理につながりますね。
次は肥満になってしまった猫のダイエット法を見ていきましょう。
猫のダイエット法①キャットフードを見直す
食事の与え方
猫のダイエットで、まず考えなければならないのは食事です。
猫の食事の適正量は体重1kgにつき約65kcalと言われています。ダイエット中の場合は、そこから20~30%減らした量を与えるようにします。
ただ、今までの量から一気に減らしてしまうのはNGです。猫のストレスにならないよう、2~4週間かけてゆっくりと減らしていくようにしましょう。
減量のために食事を減らしても、おやつでカロリーオーバーになってしまっては元も子もありません。家族全員の協力が必要ですね。
ダイエットフードの選び方
高たんぱく・低脂質
人間のダイエットでも、良質なたんぱく質をとりましょうと言われますよね。たんぱく質は筋肉のもとになる大切な栄養なので、ダイエット中に欠かせない栄養素です。
反対に、脂質は1gあたりのカロリーがたんぱく質よりも多いため、ダイエット中にはなるべく避けるようにしましょう。
低糖質
人間の世界でも糖質制限をされている方が増えてきていますね。本来、猫は炭水化物(糖質)を摂取する必要がないと言われています。
一方、低価格なキャットフードには米や穀物類が多く含まれ、糖質が多い傾向があります。糖質を多く摂取することは糖尿病の原因にもなりますので、なるべく控えるのが得策です。
食物繊維が多い
ここまでくると、人間のダイエットについての記事かと思うほどですね。ダイエットは人間も猫もさほど違いはないのですね。
食物繊維が多い食事は、食後の血糖値の上昇をゆるやかにしてくれますし、満腹感を得ることもできます。人間同様、便秘の解消にもつながります。
ライフステージに合わせて選ぶ
全年齢用のダイエットフードもありますが、猫の年齢や環境に合わせて作られた商品もあります。
年齢を重ねていくごとに身体が変化していくのは人間も猫も同じです。年齢や環境に合わせて、ダイエットフードも選ぶようにしたいですね。
おすすめキャットフード
ロイヤルカナン ウェイトケア
ダイエットの猫用に高たんぱく、低糖質に作られている商品です。多く流通しているものなので手に入れやすく、無理なく続けやすいです。
食物繊維が豊富に含まれているので満腹感を得ることができます。それでも、ロイヤルカナンの標準的な製品と比較して摂取カロリーは約17%削減されています。猫がストレスを感じることなく、ダイエットができるというのはありがたいですよね。
ロイヤルカナンの記事もありますよ。
ニュートロ ナチュラルチョイス 減量用
ニュートロナチュラルチョイスの室内猫用アダルトチキンと比較すると9%のカロリーが削減されている減量用の商品です。
チキンが第一主原料となるよう作られているため風味が良く、猫の食いつきが違います。第一主原料とは、その製品の中で一番多く使用されている原料です。大好物のチキンがたっぷり使用されているので、減量中の猫はストレスどころか大喜びかもしれません。
ニュートロの記事はこちらです。
ヒルズ サイエンスダイエット インドアキャット シニア
シニア向けの商品ではこちらがオススメです。ヒルズのシニアチキン高齢猫用と比較して約6%のカロリーが削減されていますが、やはり食物繊維が豊富に含まれていて満腹感が得られます。
シニア用の商品は、腎臓の機能低下を防ぐよう成分が調整されているので、7歳を過ぎたらシニア用に切り替えるという選択も検討しておきましょう。
大幅なダイエットが必要な場合には、自己判断ではなく、獣医師と相談しながら行うのが良いでしょう。
猫の個性に合った方法を提案してくれるはずです。ダイエット用キャットフードのサンプルをもらえることもありますよ。
猫のダイエット法②運動不足の解消
猫といえば猫じゃらし。実際に猫を飼ってみると、猫じゃらしのようなオモチャやちょっと揺れているものに対して過剰なまでに興味を示しますよね。
時には部屋干しの洗濯物が狙われたり・・・。ヒラヒラと動くものは猫の好奇心をくすぐります。
運動不足が肥満につながるのは人間も猫も同じです。猫の好奇心をくすぐる遊びで運動不足を解消してあげると良いですね。
いろんな猫のおもちゃが売られているのでご紹介しますね。
LED猫じゃらし
猫がLEDの光を追いかける動画を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
動くものが大好きな猫にぴったりですね。人間の手で猫じゃらしを動かすだけでは出せないスピード感が猫にも大ウケです。
しかもこのLEDのビーム、よく見るとネズミの形なのです。ネズミの光を懸命に追いかける猫の姿・・・たまりません。
また、人間では届かないような壁や天井まで照らせるので、運動の範囲が広がります。ただし、猫は本能のまま壁につっこんでいくので、傷つきやすい壁紙は要注意です。
くるくるタワー
タワーの間に挟まっているボールを、ころころと転がして遊ぶというオモチャ。人間が一緒に遊んであげられない時でも猫が自分で遊べるので、家を空けていることが多めな方におすすめです。
取れないボールを一生懸命取ろうとして猫パンチを続ける姿に、にやけ顔になること間違いなしです。
キャットタワー
猫がいるご家庭ではよくタワーを見かけますよね。猫は高いところが大好きなので、気に入って上まで登ってくれる子が多いようです。
100均のおもちゃもおすすめですよ。
キャットフードの減量はゆっくりと
猫が太っていると気づいた時、ダイエットを始めることはとても良いことです。
ですが、食事を全くあたえなかったり、いきなりダイエット用のキャットフードに変えてしまったりすることは、猫に悪影響を与えかねません。
減量を行う際には1週間で体重の1~1.5%程度のペースで減らせるようにするのが理想的です。
人間も猫も急激なダイエットはNGです。無理のないペースで健康的にダイエットをしていきましょう。
おすすめのキャットフードはレガリエです。
まとめ
- 肥満は万病のもとです
- 肥満度はBCS(ボディコンシャススコア)でチェックします
- ダイエットにはキャットフードの量と種類を見直すとGood
- 運動不足解消のためにオモチャやタワーを活用しましょう
- 減量ペースは一週間に1~1.5%にとどめて無理なく進めましょう
大切な猫ちゃんに健康で過ごしてもらうため、肥満はそのままにしないことが大切です。人間も猫も食事と運動が健康のカギですね。